食物アレルギー性皮膚炎は、その名が示す通り“食べている物が原因で起こる皮膚炎”、もっと詳しく言うと、“食物に含まれている何かしらのタンパク質がアレルギーの原因となって起こる皮膚炎”です。
例えば、牛肉に対してアレルギーがある動物なら、牛肉を食べている限り皮膚が痒いですし、鶏肉にアレルギーがあれば鶏肉入りの食餌を食べていたら痒みが止まりません。
原因となるのは動物性のタンパク質だけでなく、大豆や小麦に含まれれているタンパク質の可能性もあります。
しかも、この数日前、場合によっては数週間前に一口だけ食べたタンパク質が痒みの原因ということもあります。
もちろん、食物アレルギー性皮膚炎はアレルギー性皮膚炎の1つなので薬を使えばある程度は痒みを抑えることが出来ます。
しかし、当然ながら痒みの原因となっているタンパク質を取り除かない限り、薬をやめることは出来ません。
しかも食物アレルギー性皮膚炎は別のアレルギー性皮膚炎であるアトピー性皮膚炎とも症状がよく似ているので、そのアトピー性皮膚炎との鑑別も含めて、食物アレルギー性皮膚炎の診断には慎重さと根気が必要となります。
それでは、どのようにして食餌アレルギー性皮膚炎を診断していくかいいますと、現在のところ食餌アレルギーが起きにくいように設計された“除去食”という特別な食餌を使った診断方法が最も信頼できるとされています。
“除去食試験”の詳細については別のページで詳しく解説します。