脱毛症X

獣医の中ではわりと有名ですが、その実態はあまり知られていない「脱毛症X」(注:カッコよく言いたいときは「アロペシアX」とカタカナで言います)という皮膚病があります。

病名に使われれいる“X”は数学の方程式の「X=・・・」“X”と同じ意味で、つまり「脱毛症X」とは「謎の脱毛症」というだいぶふざけた名前を付けられています。

さすがに、ふざけすぎたと反省したのか。この「脱毛症X」という病名は、正式には「毛周期停止」と改名されてはいるのですが、いまだに「脱毛症X」という名前で呼ばれることがほとんどです。



症状は、特徴的で顔と足先の毛を残して、全身の毛がどんどんと薄くなってきます。

 


「脱毛症X」の治療に関しては、昔から色々な獣医さんが、色々な治療法を提案していますが、決定的に毛を生やせるるという治療法は見つかっていません。 私も今まで“効く”と報告されている治療方法を、手を変え品を変え行っている感じですが、最近、わりと毛が生える確率が高い治療が見つかったので助かってます


4か月目にはこんなにフサフサ。


さて、この「脱毛症X」は昔から、ポメラニアンで好発することが言われていたため、「ポメハゲ」などとポメラニアンにとっては不名誉極まりない俗称で呼ばれることがありますが、、実際にはプードルでもよく見かけますし、最近ではポメラニアンよりもプードルの方が多い印象です。