カンナビジオール(CBD)

犬アトピー性皮膚炎は体質が原因なので、基本的には完全に治ることはありませんので、治療期間が10年以上になることもしばしばあります。そのため、免疫抑制剤を中心とした治療を選択した場合、長期間の内服による副作用の危険を常に考慮する必要があります。

そこで、少しでも内服薬の投与量を減らせないかと思って最近使い始めたのがカンナビジオール(CBD)です。

カンナビジオール(CBD)は植物の麻の茎や種に含まれている成分で、人間ではカンナビジオール(CBD)が皮膚の炎症反応を減らす効果があるんではないかと言われています。しかもカンナビジオール(CBD)の使用による副作用の危険はかなり低いとも考えられています。
ちなみに、麻の葉の方に含まれている成分はテトラヒドロカンナビノール(THC)という全く別物の、いわゆる麻薬なので日本では禁止です。
よく心配されるのですが、カンナビジオール(CBD)は100%合法ですので安心してください。


それでは実際に、重度の犬アトピー性皮膚炎で長年にわたってステロイド剤を内服しているが皮膚病が改善しないというゴールデン・レトリバーの女の子に対して、カンナビジオール(CBD)で治療した時の写真を紹介します。

 

<治療前(背中)>

 

<治療後(背中)>

 

 

<治療前(横側)>

 

<治療後(横側)>

 

 

最初に診察した時はあまりにも皮膚病がひどかったので、もはやお手上げの状況かと思っていましたが、カンナビジオール(CBD)がよく効いてくれて本当に良かったです。

今までに犬アトピー性皮膚炎と診断した十数頭の犬に対してカンナビジオール(CBD)を使用していますが、だいたい7割程度の犬において何かしらの改善効果がある印象です。